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Faculty of Science, Earth Sciences Cluster

教員の定年退職(2021年3月)にあたって

退職する教員からのメッセージ

柳澤文孝先生

柳澤文孝先生からのメッセージ

3月31日に退官いたしました。
30年4ヶ月を無事に終えることができホッとしております。
この間、震災などいろいろなことがありました。
研究を進めることができましたのは、皆様のおかげと感謝いたしております。

しばらくは、非常勤として、山形大学 蔵王樹氷火山総合研究所 副所長(樹氷探偵室 室長)として活動いたします。

今後ともよろしくお願い申し上げます。
皆様のご発展をお祈りいたしております。


丸山俊明先生

お世話になりました  丸山 俊明

 丸山は退職するまでの数年間、山形大学学術研究院という教員組織に平成27(2015)年から所属し、教育研究面では理学部主担当として平成29(2017)年から理学科地球科学コースカリキュラムに携わって、地球科学分野の先生方とお仕事をしてきました。ほんとうにお世話になりました。厚く御礼申し上げます。
 丸山は、山形大学の卒業生ですが、地学教室を卒業していません。私はミッシングリンクです。古生物学で進化や系統を考える際に、存在が予測されているのにまだ発見されていない化石を、連続する鎖の環が欠けているさまに見立てて、失われた環「ミッシングリンク」と呼びます。
 丸山は、山形大学理学部生物学科に入学し、同学科を卒業しましたが、卒業論文では「尾花沢市南東方の地質」をまとめて地質学の道を歩みはじめました。昭和42(1967)年の文理学部改組以来、山形大学理学部には学生定員の付いた地学教室が途絶えており、地球科学科を新設する準備段階として、集中的に地学教育を行う内部コースが創案され、地学履修コースとして既存の理学部4学科(数物化生)に併設する措置が取られました。
 このコースは1年半の教養教育を終えた学生を対象に昭和50(1975)年10月から開講され、昭和49(1974)年入学の私ども専門課程移行者4名が最初に所属しました。そして、昭和56(1981)年3月に廃止されるまで合計15名の卒業生を送り出しました。しかし、時限措置のコースであったため学務記録では私たちは入学時の学科に所属する学生として記載されており、山形大学ふすま同窓会名簿にも地学履修コースの欄はありません。つまり、15名の卒業生たちは地学教室の消えた系譜の上で文字通りミッシングリンクとなっていて、同窓会名簿を見ても誰がそうなのかは、わかりません。
 また、化石が見つからない地質学的な理由としては、もともとあった骨格や生痕を含む地層そのものが不整合や変成作用で、浸食されてしまったり相転移してしまったりしていることも多いでしょう。丸山をこれまで包含してくれた組織も似たような運命をたどって消滅しており、今や発掘不能になっています。
   山形大学教養部‥‥入学して1年半の教養教育を受けた組織
   山形大学理学部生物学科‥‥入学して卒業した学科
   東北大学理学部地質学古生物学教室‥‥修士号と博士号をもらった教室
   東北大学教養部地学教室‥‥助手としてはじめて就職した教室
   山形大学教養部地学教室‥‥助教授として転勤してきた教室
   山形大学理学部地球科学科‥‥昭和53(1978)年に復活した新しい地学教室
   山形大学理学部地球環境学科‥‥学部改組により平成7(1995)年に誕生した教室

 お世話になった教室はみんな消えてなくなってしまいました。さいわい山形大学理学部はまだ残っています。 後輩のみなさま、どうか学部や教室を大切に育ててください。ご活躍をお祈りいたします。御身お大切に。ありがとうございました。


柳澤文孝先生・丸山俊明先生へのメッセージ募集に,ご協力ありがとうございました

 柳澤文孝先生・丸山俊明先生へのメッセージと写真の募集にご協力いただきありがとうございました.メッセージと写真をまとめたものは,3月29日に柳澤文孝先生・丸山俊明先生それぞれにお渡ししました.メッセージを送ってくださった中でご希望の方には,両先生にお送りしたメッセージ集(pdf)をお送りします.ご希望の方はご連絡ください【岩田尚能】.